内縁の夫婦の相続について
みなさんこんにちは。多摩市の聖蹟桜ヶ丘で弁護士をしている堀木です。
今日は内縁の夫婦の相続についてお話しします。
役所に婚姻届を提出せずに同居して生活し、事実上夫婦として生活を営んでいる方はたくさんいらっしゃいます。
そのような場合を内縁の夫婦といいますが、内縁の夫婦の一方が亡くなったときに、他方の方は相続することができるのでしょうか。
民法は、子、親などの血族と配偶者に限って相続権を認めています。そのため、内縁の妻(夫)には相続権がありません。新婚旅行中に夫(妻)が亡くなってしまい、婚姻届を出していないような場合も、相続権はありません。
しかし、内縁関係であっても、特別縁故者という制度によって財産を取得する可能性はあります。
特別縁故者とは、亡くなった方について相続人がいない場合に、内縁の妻(夫)や、亡くなった方の療養看護に尽くした方などが、家庭裁判所に申し立てて認められるものです。
逆に、亡くなった方に相続人(子、親、兄弟等)がいる場合には、内縁の妻(夫)は特別縁故者に認められることもなく、遺産はもらえないことになります。
民法は、戸籍を重視しているということですね。
聖蹟桜ヶ丘法律事務所